日本全国梅雨に入りましたね。今日は晴れ間も見えますが明日から雨の日が続きそうです。水分を含むと草花や雑草など勢いが増します。我が家もまた目立つてきました。出るのはため息とお〇らばっかりです。(笑)
「身体を縛って心をを開放」
「結ぶ、縛る」という行為は日本人とは切っても切れない縁のあるものだそうだ。日本人は縄文時代から土器に縄目の紋様を入れており(ちなみに縄文式土器は世界最古の土器と言われる)、冠婚葬祭に用いられる水引や、聖なる領域を示す注連縄、もともとは神事である相撲で使われる回しなど、神道や仏教などにも「結ぶ」という行為が取り入れられています。さらには性戯を集めた「四十八手」にも「理非知らず」「首引き恋慕」「流鏑馬」「達磨返し」という縄や紐を使う体位が4つもあるのです。(どんな体位か興味のある人は検索を!)。
また実際に人間を縛る「捕縄術」の独自の発展も興味深い。罪人などが逃げないように縛ることが目的ですが、武芸である捕縄術の「本縄の定法」によると「縄ぬけ出来ぬこと」「縄の掛け方が見破られないこと」「長時間縛っておいても、神経血管を傷めぬこと」という本来の目的以外に「見た目に美しいこと」とあり、ただ単に縛るだけではなく、そこに美意識があることが窺える。また階級によっても縛り方が違っていたそうです。「縄付き」になることは日本人の中で最も恥ずべきもののひとつ(縄目の恥)であり、神に背くことが許されない西洋と違い、日本では個々人が集団との関係において名誉を保つことが最優先されてきた「恥」の文化であることがわかる。緊縛の技術や文化は300年近い江戸時代の鎖国によって独自に発展、現代へと続く源流は武芸、司法制度、浮世絵、歌舞伎などにあり、さらにその系譜は写真やカストリ雑誌、日活ロマンポルノ、アダルトビデオなどへつながっていくのですが、あるところの調査によると「緊縛」という言葉が印刷物で使われたのは、1952年に発行された雑誌『奇譚クラブ』が初めてなのだそうだ。
「緊縛はアートなのか」「緊縛の美とは何か」という2つの問いに答えることを目指しているという本書は、緊縛の歴史を辿った後、SM小説家の団鬼六氏や映画女優の谷ナオミ氏、伝説の縛師ら緊縛の歴史上重要な26名の功績を記し、用語集や緊縛を実践するためのページがあるのです。相手の体調などを気遣い、体の自由を奪いながらも、心を解き放つことを目指しているという緊縛が単なるエロやポルノにとどまらないことは、本書を一読すれば明白であり、西洋と日本の文化がまったく違う成り立ちをしていることがわかるでしょう。そしてもともと英語で執筆されている本書は、独自の発展を遂げた日本文化を西洋人が理解できるよう丁寧に解説しているので、詳しい知識がない日本人も非常に読みやすい内容となっている。深遠なる美とエロティシズムを有する「緊縛」を知ることは、日本人の気質や美意識を理解する一助となることでしょう。
「身体を縛って心をを開放」
「結ぶ、縛る」という行為は日本人とは切っても切れない縁のあるものだそうだ。日本人は縄文時代から土器に縄目の紋様を入れており(ちなみに縄文式土器は世界最古の土器と言われる)、冠婚葬祭に用いられる水引や、聖なる領域を示す注連縄、もともとは神事である相撲で使われる回しなど、神道や仏教などにも「結ぶ」という行為が取り入れられています。さらには性戯を集めた「四十八手」にも「理非知らず」「首引き恋慕」「流鏑馬」「達磨返し」という縄や紐を使う体位が4つもあるのです。(どんな体位か興味のある人は検索を!)。
また実際に人間を縛る「捕縄術」の独自の発展も興味深い。罪人などが逃げないように縛ることが目的ですが、武芸である捕縄術の「本縄の定法」によると「縄ぬけ出来ぬこと」「縄の掛け方が見破られないこと」「長時間縛っておいても、神経血管を傷めぬこと」という本来の目的以外に「見た目に美しいこと」とあり、ただ単に縛るだけではなく、そこに美意識があることが窺える。また階級によっても縛り方が違っていたそうです。「縄付き」になることは日本人の中で最も恥ずべきもののひとつ(縄目の恥)であり、神に背くことが許されない西洋と違い、日本では個々人が集団との関係において名誉を保つことが最優先されてきた「恥」の文化であることがわかる。緊縛の技術や文化は300年近い江戸時代の鎖国によって独自に発展、現代へと続く源流は武芸、司法制度、浮世絵、歌舞伎などにあり、さらにその系譜は写真やカストリ雑誌、日活ロマンポルノ、アダルトビデオなどへつながっていくのですが、あるところの調査によると「緊縛」という言葉が印刷物で使われたのは、1952年に発行された雑誌『奇譚クラブ』が初めてなのだそうだ。
「緊縛はアートなのか」「緊縛の美とは何か」という2つの問いに答えることを目指しているという本書は、緊縛の歴史を辿った後、SM小説家の団鬼六氏や映画女優の谷ナオミ氏、伝説の縛師ら緊縛の歴史上重要な26名の功績を記し、用語集や緊縛を実践するためのページがあるのです。相手の体調などを気遣い、体の自由を奪いながらも、心を解き放つことを目指しているという緊縛が単なるエロやポルノにとどまらないことは、本書を一読すれば明白であり、西洋と日本の文化がまったく違う成り立ちをしていることがわかるでしょう。そしてもともと英語で執筆されている本書は、独自の発展を遂げた日本文化を西洋人が理解できるよう丁寧に解説しているので、詳しい知識がない日本人も非常に読みやすい内容となっている。深遠なる美とエロティシズムを有する「緊縛」を知ることは、日本人の気質や美意識を理解する一助となることでしょう。